ぎょうけんの投資ブログ

主に株式市場に関して思いついたことを記入しています

キリンビールのリストラについて

 昨日、ダイヤモンドonlineのサイトで「キリンホールディングスと傘下のキリンビールが45歳以上の社員を対象とした早期退職の実施」という記事を発見した。この記事では、このリストラは景気がよいうちの先行実施型のリストラであるという旨の内容が記載されていたが、私の考えは少し異なる。

 キリンホールディングスの決算資料を見ると、確かに2018年度は過去最高益を達成しているが、今年度の半期までの決算は減益の決算となっていた。人件費が重荷になってこの減益が発生しているのかと思い、決算資料をさらに見てみると、なんと事業自体の利益は前期より増加しているが、関連会社の減損損失で減益となってしまっていた。関連会社の減損損失での減益は経営陣の責任であることは明白なので、このままでは株主からの責任追及される。そこで、減益に対して何らかの行動を起こさなければということで、今回のリストラとなったのだろう。要は、経営陣の責任を従業員の側に押し付けようとしているというのが私の考えだ。

 こうした出来事は、以前に日産自動車やシャープなどでもあったことで、このようなことをした会社はたいていさらに悪化する。また、今後景気が悪化し、株価が下落してくるとキリンホールディングスだけでなく、買収で事業を拡大してきた他の多くの企業でも同様の対応をする企業も多数でてくると思われる。すると、今後世界的な株価下落が発生してしまった場合、多くの企業でリストラが実施され、世界的な恐慌状態になってしまう可能性がある。そうなると、株に投資していない人たちも深刻なダメージを受けてしまうことになるので、十分な心構えをしておく必要があろう。