ぎょうけんの投資ブログ

主に株式市場に関して思いついたことを記入しています

米中貿易戦争の動向について

 昨年の夏ごろからアメリカ側が中国からの輸入品に関税をかけることで始まった貿易戦争だが、当初の予想(すぐに中国側が白旗をあげる)に反して長期化かつ戦線の拡大が続いている。しかも、アメリカ側が先制攻撃で関税の引き上げや対象拡大をしても、中国側はあまり慌てたそぶりもなく淡々と対応しているように見える。

 なぜ慌てないのかを考えてみたところ、アメリカ側が動けば動くほど、アメリカ側が自滅することになると考えているからではと思っている。私がこのように思う理由は次の通りである。

 アメリカの政府(主に大統領)は、中国側に関税をかけることによる悪影響をさけるために、FRB金利の引き下げを迫っているが、これは明らかに目先のことだけを重視した愚策である。というのも、現在の金利は2%程度であり、この金利を政府が求める水準まで引き下げてしまうと、産業の新陳代謝を妨げるレベルになってしまう。この状態で、景気後退が発生すると、30年前に日本で起こったことがそのままアメリカでも起こってしまい、長期にわたるデフレとなってしまうだろう。デフレが長期間継続すると、これまでの30年間の日本と同じように国力が大きく低下するだろう。こうした国力の低下が発生してしまうと、現在アメリカが確立している覇権は危うくなると考えるからだ。