ぎょうけんの投資ブログ

主に株式市場に関して思いついたことを記入しています

令和の時代はインフレになる

 本日、平成から令和になった。平成時代を経済で振り返ると、バブル経済の崩壊から始まり、崩壊後はデフレ経済が現在まで継続し、株価も日経平均株価の値が平成元年の水準までは回復しなかったことから、不遇な時代だったといえる。

 それでは、次の令和の時代の経済はどうなるのか。まず、平成と違うと思われる部分についてだが、平成までのデフレとは打って変わって、今後はインフレが目立ってくるだろう。理由は数多くあるが、一番大きな理由は、経済的な格差がかなり拡大してしまい、経済的に苦しい層の不満が大きくなっていることである。象徴的なのは、フランスのパリの黄色いベスト運動で、このデモはいまだに継続して実施されている。このデモを収束させるため、増税の中止だけでなく、減税も実施する模様だ。また、中国政府も大規模な減税を打ち出し、米中貿易戦争の影響による景気の減速が起こらないようにしている。さらに、日本でも2度にわたり消費税増税を延期し、今回も土壇場で10月の消費税増税の延期をしようとしている。

 ここで気がかりなのは、かなり経済的な格差が拡大しているため、不満を抑えるには相当の財政拡大(減税を含む)が必要と思われることだ。財政拡大を相当な規模実施すれば、需要は間違いなく喚起される。また、現在の国債を含めた債権の金利は異常なレベルの金融緩和のため歴史的な低金利になっているが、財政拡大による大量の国債発行が実施されると、規模次第では金利は通常の範囲まで戻るかもしれない。この金利上昇は、低金利の恩恵を一番受けてきた低収益の企業を直撃し、経営が行き詰まることによる企業サイドの供給力が低下させるだろう。

 よって、減税を含めた財政拡大が行われると、需要は喚起され、供給能力は一時的に低下することになるため、一気に物価が上昇、すなわち、インフレが発生することになる。さらに、経済的な格差を縮小させるための財政拡大は、相当な規模かつ長期間にわたり実施されると見込まれるので、インフレは上昇率がかなり高くなりかつ長期間継続することになるだろう。