ぎょうけんの投資ブログ

主に株式市場に関して思いついたことを記入しています

経済の回復にはある程度の金利が必要

 前回の投稿で「金利」が低下することによりゾンビ企業が増加し、経済は停滞するという話をした。この問題の解決には、「金利」を適正水準にしてゾンビ企業を市場から退場させる、すなわち停滞している産業から成長している産業への金の流れを作る必要がある。

 そこで、今の状況からいかに「金利」の機能を復活させるかだが、これについては経済評論家と呼ばれる方々がよく言われるとおり、一時的にでも政府が財政拡大(なんらかの形での減税を含む)をする必要があると私も思う。ここで、よく言われるのが「政府の借金が増えて大変なことになる」という話だ。大変なことというのが、高インフレ(年率10%程度以上の物価上昇)発生であるとすると、必ずしも発生するとは限らないのではないか。というのも、他国と比べて高いインフレが発生すると、基本的にその国の通貨は下がる(円安になる)が、日本の国力(いちおうGDPと考える)がそれなりにあれば、通貨が下がると貿易で稼げる(外貨の獲得ができる)ことになる。これは、外国からみれば債権を持つ国になるということであり、債権国の通貨がそれほど大きく低下するとは考えにくいからだ。

 ただ、長く続いた経済停滞により、日本の国力が外国と比べて以前よりは相対的にかなり低下しているので、現在の緊縮財政から財政拡大に転じた直後は、ある程度落ち着くまでは通貨は下落し若干のインフレ(年率で5%程度の物価上昇)になり、金利も予想以上に高くなるだろう。このため、この落ち着くまでの間に、かなりのゾンビ企業は淘汰されることになり、かなりの数の失業者が出てしまうと思われる。しかしながら、一方では日本は働き手不足が深刻化しているので、この問題に対する影響は他の国よりは少ないはずで、この局面は意外とたやすく乗り越えれられ、日本の今後の発展に向けた光明(成長産業の発生)が見えてくると考える。