ぎょうけんの投資ブログ

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消費税増税の実施が濃厚になってきた

 今年の10月に消費税が10%に上がることになっている。ただ、世間では消費税の増税は延期もしくは凍結になり、7月に衆参両院の同日選挙になるという話があちこちで聞かれる。

 しかしながら、私は今年の10月の消費税増税は予定通りに実施される可能性が高くなってきたように思う。その主な理由は、経団連トヨタ自動車の代表から「終身雇用制度を維持していくのは難しい」という趣旨の発言が相次いてなされたことである。この発言は、政府の関係者には消費税の増税への相当な圧力と感じているだろうと思う。

 消費税の増税と終身雇用がどう結びつくのかがわかりにくいと思うので説明すると、社会保障や年金制度を維持するための財源として消費税の増税が実施されるのだが、万が一消費税の増税ができなくなってしまうと、社会保険料をさらに上げるしかなくなる。社会保険料は、労使折半なので、さらに保険料があがるとなると企業(特に多くの従業員をかかえる大企業)の負担が大きく増えることになる。これ以上の社会保険料の負担は困ると大企業が考えているとすれば、対策を考えるはずで、その方法として、従業員への支払いを減らす、すなわち、終身雇用制度の維持をやめたり、年功序列型の賃金体系を改めたいと思うのは自然のことだろう。

 政府も、せっかく失業率がかなりのところまで改善してきた状況で、今後の景気の先行きが厳しいと思われている状況では、大企業側にある程度気をつかうであろう。また、10月が年号が令和に変わった5月と、来年7月のオリンピックというイベントの間にあることを考えると、政府はすみやかに消費税増税を実施したいと考えると思う。